紙の資料を撮影した画像から、表をそのままExcel形式へ変換できる。日経クロステックが、ChatGPTを使って紙資料のデータを読み取り、整形して表に書き出す手順を紹介した。手作業の転記に追われている現場にとって、すぐ試せる実用的な手法だ。
何が起きたか
紙の資料を撮影した画像は、見た目は文書でも、中身はただの画像でテキスト情報を持たない。そのため画像内の表をパソコンに取り込むには、これまで数字や文字を1セルずつ手で打ち直す必要があった。
記事が示すのは、この転記をChatGPTに任せる方法だ。対象の画像ファイルをChatGPTにアップロードし、表を読み取ってExcel形式に変換するよう指示する。読み取るだけでなく、扱いやすいように表の体裁を整えることもできる。処理後はダウンロードボタンから変換済みファイルを受け取れる。
ただし注意点もある。ChatGPTのデータ分析機能には利用上の制限が設けられている。連続して大量の資料を処理しようとすると上限に達する場合があるため、業務に組み込む前に自社のプランで何ができるかを確認しておきたい。
出典: 日経クロステック
中堅企業への含意
従業員50〜300名規模の会社では、いまだに紙でやり取りされる情報が業務の各所に残っている。建設会社の図面や施工記録、不動産業の契約書類、製造業の検査記録や受入伝票などがその典型だ。これらをExcelやシステムに取り込む作業は、担当者の時間を静かに奪い続けている。
画像からの表変換が現実的に使えるようになると、こうした転記作業の多くを置き換えられる。たとえば、現場で撮影した手書きの数値記録ைをその日のうちに集計表へ落とし込む、過去の紙の台帳をまとめてデジタル化する、といった使い方が考えられる。1件あたり数分の転記でも、月に数百件あれば担当者の業務時間として無視できない量になる。
一方で、扱う情報には配慮が必要だ。契約書や検査記録には個人情報や取引先の機密が含まれることが多い。外部のAIサービスへアップロードしてよいデータか、社内ルールを整えたうえで運用範囲を決めることが前提になる。
今すぐできること
まずは差し支えのない資料1枚で試すのが早い。撮影した画像をChatGPTにアップロードし、表をExcel形式に変換してから、元の紙と数字が一致するかを確認する。読み取り精度は資料の鮮明さや手書きの有無で変わるため、自社の資料でどこまで使えるかを見極めることが第一歩だ。
あわせて、利用制限と情報の取り扱いルールも決めておきたい。どの資料を対象にするか、誰がアップロードしてよいか、変換結果を誰が確認するかを最初に整理しておけば、現場が安心して使える仕組みになる。完璧を目指すより、転記負担の大きい一業務から小さく始め、効果を見ながら広げていくのが現実的だ。
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