境界性パーソナリティ障害(BPD)とは?特徴と日常での対処法、離婚を考える際の注意点

境界性パーソナリティ障害:特徴と日常での対処法、離婚を考える際の注意点 夫婦生活の悩み

境界性パーソナリティ障害(BPD)は、感情の不安定さや対人関係の不安定さを特徴とする精神疾患です。
この障害を持つ人々は、強烈な感情の波や対人関係での極端な行動を示すことが多く、結婚生活に大きな影響を与えることがあります。

境界性パーソナリティ障害は、適切な理解と対応によって、症状を改善し、良好な関係を築ける可能性を秘めているのです。

大切なのは、まず「あなた自身」が冷静さを保ち、相手を理解しようと努めること。
そして、焦らず、一歩ずつ、関係を築き直していくことが重要です。

この記事では、境界性パーソナリティ障害を抱える方との向き合い方に悩む方に向けて、具体的な行動指針を解説します。

この記事でわかること
  • 境界性パーソナリティ障害の特徴と理解を深める
  • 感情の波に振り回されないコミュニケーション術
  • 専門機関との連携によるサポート体制の構築

この記事を通して、境界性パーソナリティ障害との向き合い方について理解を深め、未来へ向かうための一助となれば幸いです。
ぜひ、最後まで読んでみてください。

24時間365日いつでもどこでも相談できる、オンライン離婚相談。無料登録はこちら

境界性パーソナリティ障害の症状と特徴

境界性パーソナリティ障害(BRD)とは?

境界性パーソナリティ障害は、自分自身や他人に対する考えや感じ方が不安定な障害であり、感情や対人関係において極端な変動があることが特徴です。

日常のストレスや変化に強く反応し、その感情をコントロールすることが難しくなることが多いです。

境界性パーソナリティ障害の典型的な症状と特徴

  • 不安定な感情:
    怒りや悲しみなどの感情が強く、突然変わることが多い。
    感情の爆発やコントロールが難しい。
  • 対人関係の問題:
    親しい人との関係が不安定で、理想化と見捨て感の間で揺れ動くことがある。
    人々に見捨てられることや孤独を感じる恐れが強い。
  • 自己評価の低さ:
    自分の価値を正しく評価できず、自分自身を理解するのが難しい。
  • 自傷行為や自殺の傾向:
    無理なダイエットや過食、自傷行為など、自身を傷つける行動が見られることがある。

日常生活での境界性パーソナリティ障害の対処は難しいかもしれませんが、理解とサポートを通じて、よりよい人間関係や生活の質を求めることが可能です。

症状や悩みを感じる場合は、専門の医師やカウンセラーに相談することを強くおすすめします。

境界性パーソナリティ障害の診断

パーソナリティ障害の診断は、通常は米国精神医学会が発行している精神障害の診断と統計マニュアル第5版(DSM-5)にもとづいて診断されます。

以下の項目の5つ以上を満たすかどうかで判定されます。

境界性パーソナリティ障害の診断
  • 見捨てられること(実際のものまたは想像上のもの)を避けるため必死で努力する。
  • 不安定で激しい人間関係をもち、相手の理想化と低評価との間を揺れ動く。
  • 自己像または自己感覚が頻繁に変化する。
  • 自らに害が生じる可能性のある2領域以上で衝動的に行動する(安全ではない性行為、過食、向こう見ずな運転など)。
  • 自殺企図、自殺の脅し、自傷行為などの自殺関連行動を繰り返し行う。
  • 気分が急激に変化する(通常は数時間しか続かず、数日以上続くことはまれ)。
  • 慢性的に空虚感を抱いている。
  • 不適切かつ強い怒りを抱いたり、怒りのコントロールに問題を抱えていたりする。
  • ストレスにより引き起こされる、一時的な妄想性思考または重度の解離症状(非現実的または自分と切り離されているような感覚)がある。

引用:境界性パーソナリティ障害(BPD)|MSDマニュアル

夫婦関係の悩み、プロがサポート!初回30分無料相談実施中。詳しくはこちらから

境界性パーソナリティ障害の治療法

  1. カウンセリング:
    患者が自分の感じる感情や考えを整理し、新しい対応法を学ぶことができる場となります。
  2. 薬物療法:
    必要に応じて、不安やうつ病などの症状を軽減する薬を処方されることがあります。
  3. 家族や友人のサポート:
    境界性パーソナリティ障害の理解を深めるための家族教育やサポートグループが役立ちます。

境界性パーソナリティ障害を持つ人は、日常生活で様々な困難に直面することがありますが、適切な治療やサポートを受けることで、

より良い日常生活を送ることが可能です。もし、自分や身近な人がこの障害の症状を感じる場合は、専門家に相談することをおすすめします。

境界性パーソナリティ障害の原因と背景

  1. 遺伝的要因:
    家族に同じ障害を持つ人がいる場合、発症リスクが高まることが知られています。
  2. 環境的要因:
    幼少期の育てられ方や体験が影響することが考えられます。特に、家族内でのトラウマや虐待体験は大きな要因となることが多いです。
  3. 脳機能の異常:
    一部の研究から、脳の特定の領域が関連している可能性が示唆されています。

境界性パーソナリティ障害の原因は、さまざまな要因が複合的に絡み合っている場合が多いですが、主に遺伝と環境が強くかかわっているといわれます。

家族が境界性パーソナリティ障害を持っている場合や、幼いころに虐待を受けたり、身近な人との死別・離別を経験したりする場合に発症率が上がるとされています。

夫婦関係の悩み、プロがサポート!初回30分無料相談実施中。詳しくはこちらから

日常生活での対処法とサポート

境界性パーソナリティ障害を持つ人々は日常のさまざまな場面で苦しみを感じることがあります。

しかし、適切な対処法や周囲のサポートを通じて、これらの挑戦を乗り越えることが可能です。

対処法:日常の克服方法

  1. 感情のコントロール:
    感情の波が強くなったときには、深呼吸や瞑想をすることで心を落ち着けることができます。自分自身を理解し、感情をうまくコントロールする方法を学ぶことが重要です。
  2. 問題の分析:
    何が自分を不安やストレスに感じさせるのかを考え、具体的な対処法を考えることが大切です。
  3. 日常生活のルーチン作り:
    定期的な生活習慣や趣味を持つことで、日常に安定感を持たせることができます。

周囲の人々との関わり方

  1. オープンなコミュニケーション:
    何を感じ、どのようなサポートが必要かを家族や友人に伝えることが大切です。
  2. 誤解を避けるための説明:
    境界性パーソナリティ障害に関する知識を共有し、誤解や偏見を解消することが重要です。
  3. 対人関係のスキル向上:
    コミュニケーションのスキルを磨くことで、人間関係のトラブルを減少させることができます。

サポートを受けるためのステップ

  1. 専門家への相談:
    境界性パーソナリティ障害の症状が強くなった場合は、医師やカウンセラーに相談することをおすすめします。
  2. セルフヘルプグループ:
    同じ症状を持つ人々との交流を通じて、共感やアドバイスを得ることができます。
  3. 情報収集:
    本やWEBサイトを利用して、境界性パーソナリティ障害に関する情報を収集し、自分自身をより深く理解することができます。

日常生活における挑戦は多いかもしれませんが、適切なサポートと理解を得ることで、より良い生活を築くことができます。自分自身を大切にし、必要なサポートを求める勇気を持ちましょう。

夫婦関係の悩み、プロがサポート!初回30分無料相談実施中。詳しくはこちらから

離婚を考える際の注意点

境界性パーソナリティ障害を持つ方にとって、パートナーの献身的なサポートは必要不可欠です。
ですが時には、パートナーへの接し方などによる精神的な疲弊から、離婚を考えたい場合もあるかもしれません。

このような事例にかかわらずパートナーの離婚を考えるときには、まずは夫婦間で話し合い(離婚協議)を行い、まとまらない場合には家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。
それでも合意に至らない場合は、離婚訴訟により解決を求めることになります。

離婚協議のために別居を検討

境界性パーソナリティ障害を持つパートナーとの離婚を考える際には、まずは別居を検討しましょう。

症状によっては、別れようと切り出すと感情が昂ぶり、激高されることがあるかもしれません。
激しい言葉を浴びせられたと思えば、一転して反省して「もうこんなことはしないからやり直そう」などと謝罪をして、あなたを精神的に揺さぶるようなことも考えられます。

同居したままの離婚協議はあなたの精神的な負担が大きくなることが考えられるので、別居をしてからの協議が鉄則といえます。

ただ別居の打診時も、同じく激高されることも考えられますので、カウンセラーなど第三者も交えた協議を進めていくのが安全・安心でしょう。

離婚調停と離婚訴訟

離婚手続きの種類と流れ

協議による離婚が難しい場合は、離婚調停を申し立てて、調停委員が仲介となって話し合いが進められます。ただし離婚調停においても合意形成が難航することも少なくありませんので、その場合には家庭裁判所に離婚訴訟を提起するということも想定しておく必要があります。

訴訟で離婚が認められるためには、法的に離婚理由が「裁判上で認められる離婚の理由」に該当している必要があります。民法770条1項により、下記のような定めがあります。

裁判上で認められる離婚の理由
  • 不貞行為(民法770条1項1号)
  • 悪意の遺棄(民法770条1項2号)
  • 3年以上の生死不明(民法770条1項3号)
  • 精神病(民法770条1項4号)
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由(民法770条1項5号)

参考:民法第770条(裁判上の離婚)

境界性パーソナリティ障害の場合、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性が高いです。
この場合、パートナーの言動や夫婦関係の破綻の状況を具体的に証明する必要があります​。訴訟を起こす場合は、弁護士にまずは相談して進めることをおすすめします。

離婚に必要なお金はいくら?財産分与や養育費、慰謝料、助成金などを徹底解説
離婚時のお金の問題、どうすればいいの?財産分与、養育費、慰謝料など、離婚には様々な金銭問題がつきものです。この記事では、離婚とお金に関する基礎知識から具体的な解決策までを専門家が徹底解説!離婚後の生活設計にも役立つ情報満載です。

夫婦関係が破綻している?離婚が認められる条件と知っておくべき準備
夫婦関係が破綻しそうで悩んでいる方へ。破綻のサイン、関係修復の可能性、離婚を決断する前にすべきこと、ケース別の相談事例、よくある質問など、具体的な解決策を専門家が解説します。一人で悩まず、まずはご相談ください。

モラハラ離婚、証拠がないと無理?慰謝料・親権はどうなる?
モラハラ離婚で慰謝料や親権はどうなる?証拠がないと不利?そんな疑問に答える記事です。モラハラの定義や証拠の種類、集め方、離婚後の生活支援など、モラハラ離婚に必要な情報を網羅的に解説。あなたの悩みを解決する糸口がきっと見つかります。

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)のモラハラ被害から抜け出す3つの方法
自己愛性パーソナリティ障害によるモラハラで苦しんでいませんか?この記事では、その特徴、対処法、心のケアまでを徹底解説。3つのステップで抜け出す方法を紹介します。
夫婦関係の悩み、プロがサポート!初回30分無料相談実施中。詳しくはこちらから

まとめ:境界性パーソナリティ障害の正しい理解と接し方が、未来を変える

この記事では、「境界性パーソナリティ障害の特徴と症状」「家族との向き合い方」「よくある質問」などについて説明してきました。

境界性パーソナリティ障害を持つ方との生活は、決して容易ではありません。
しかし、彼らの苦しみを理解し、適切な距離感を保ちながら接することで、より良い関係を築き、穏やかな日々を送ることは十分可能です。

まずは、境界性パーソナリティ障害について正しく理解することから始めましょう。
そして、感情に振り回されないコミュニケーションを心がけ、必要に応じて専門機関のサポートも検討してみてください。

境界性パーソナリティ障害の悩みは、専門家への相談によって解決できる可能性があります。
一人で抱え込まず、専門家の知見を借りることで、新たな視点や解決策が見えてくるかもしれません。

境界性パーソナリティ障害は、決して克服できないものではありません。
正しい知識と適切なサポートがあれば、未来は必ず明るくなります。

この記事が、境界性パーソナリティ障害に悩むあなたと、その大切な人の未来を拓くための一助となれば幸いです。
一歩ずつ、前向きに進んでいきましょう。

専門家に相談するなら「オンライン離婚相談 home」

男女関係や離婚の悩みって、
誰に相談したらいいんだろう…

弁護士やカウンセラーの事務所に
いきなり行くのはちょっと怖い…

オンライン離婚相談 homeなら
来所不要、あなたのPC・スマホから
さまざまな専門家に相談できます。

夫婦関係や離婚に関する、あなたのお悩みに合った専門家とマッチング。いつでも好きなときにオンラインで相談できます。

夫婦関係の改善、離婚調停、モラハラ・DV、不倫・浮気、別居などさまざまなお悩みについて、専門家が寄り添います。匿名で利用できるため、プライバシーなどを気にせず、何でも安心してご相談いただけます。

24時間365日 オンライン相談できる

ビデオ通話、チャットからお好きな方法で相談いただけます。またプランも、1回ごとや月々定額(サブスク)からお選びいただけます。

厳選された専門家

弁護士行政書士探偵離婚・夫婦問題カウンセラーなどの、経験豊富で厳選された専門家があなたの悩みに寄り添います。

離婚の公正証書が作成できる

離婚に強い女性行政書士に相談しながら、離婚条件を公正証書にすることができます。
公正証書にすることで、慰謝料や財産分与、養育費などが守られない場合、強制執行(給与、預貯金などの財産を差し押さえ)がカンタンになります。

養育費の公正証書作成で数万円補助の可能性

養育費補助支援

養育費を取り決め、実際に受け取っているひとり親は、全体のわずか24.3%にとどまります。
この養育費未払い問題に、各自治体ではさまざまな支援制度が用意されています。
養育費に関する公正証書作成補助として、神奈川県は上限4万円、横浜市は上限3万円、川崎市は上限5万円などです(2025年4月時点)
参考:全国自治体の養育費支援神奈川県の養育費支援

まずは無料相談!
オンライン離婚相談home - 初回限定30分無料相談。24時間365日いつでも相談可能!詳細はこちら

編集者情報
home_logo

オンライン離婚相談 home

夫婦関係や離婚に関するお悩みを、24時間365⽇オンラインで解決できるオンライン離婚プラットフォーム。
夫婦関係の修復から、夫婦の話し合い、離婚相談、離婚後のサポートまで、専門家があなたの悩みに寄り添います。

homeについて運営者情報専門家紹介

\初回30分無料でオンライン相談/
専門家とマッチングする (無料登録)
タイトルとURLをコピーしました