専業主婦の離婚で知っておくべきこと１３！お金や子ども、準備・注意点を専門家が解説

「このまま我慢し続けるしかないのかな…」
「離婚したら、私と子供の生活はどうなるんだろう…」

こんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

専業主婦が離婚を考えたとき、最も大きな不安は経済的な問題や子供への影響です。
夫の収入に頼って生活してきた場合、「離婚後に本当に生活できるのか？」と心配になるのは当然でしょう。しかし、事前に正しい情報を知り、準備を進めることで、離婚後も安定した生活を送ることは可能です。

今の状況に苦しみながら、「でもどうしたらいいのかわからない…」と立ち止まっている方もいるかもしれません。でも、安心してください。離婚には適切な準備と手順があり、それを知ることで未来の選択肢が大きく広がります。

この記事では、専業主婦が離婚を考えたときに知っておくべき重要なポイントを解説します。

離婚は人生の大きな転機ですが、適切な準備をすれば、あなた自身とお子さんの未来を守ることができます。ぜひこの記事を参考に、後悔のない選択をしてください。

専業主婦が離婚で知っておくべき１３のこと

離婚を決意する前に、知っておくべき重要なポイントがあります。特に専業主婦の場合、経済的な不安や手続きの複雑さが伴うため、事前の準備が欠かせません。

離婚後のトラブルを避け、スムーズに新しい生活をスタートするために、ここでは必ず押さえておきたい13の重要な事項を解説します。

1. 離婚後のトラブル　約70％が養育費未受給・面会交流未実施

離婚する方の約５５％が離婚条件を書面化していません。結果的に離婚後に多くのトラブルをかかえています。
養育費は、子どもの成長にとって重要な資金ですが、現実には約70%のひとり親世帯が養育費を受け取れていません。
また、離婚後に親が子どもと会えなくなるケースも多く、約70%の別居親が子どもと会えていません。面会交流の取り決めが曖昧だとトラブルの原因になります。
これらを防ぐためには、公正証書や裁判所の調停で支払い義務を明文化し、強制執行が可能な形にしておくことが有効です。

2. 話し合った内容は書面に残す（離婚協議書・公正証書）

離婚条件について夫婦間で話し合いがまとまったら、必ず書面に残しましょう。
口約束だけでは、後々「言った」「言わない」のトラブルになる可能性があります。

作成する書面には、「離婚協議書」と「公正証書」の2種類があります。

• 離婚協議書：
  夫婦間で合意した内容を記載した私的な文書です。
  法的拘束力はありませんが、証拠としての効力はあります。
• 公正証書：
  公証役場で公証人に作成してもらう公文書です。
  法的拘束力があり、強制執行も可能です。
  養育費の支払いが滞った場合など、裁判手続きを経ずに強制執行できるため、より安心です。

費用はかかりますが、将来のトラブルを避けるためにも、公正証書を作成することをおすすめします。

3. 離婚理由を明確にする

離婚を考え始めたとき、まず重要なのは「なぜ離婚するのか？」を明確にすることです。
特に、離婚の理由によって、慰謝料の請求が可能かどうか、親権を得やすいかどうかなどが変わってきます。

例えば、法律上の離婚理由として認められるものには、以下のようなものがあります。

• 不貞行為：配偶者の浮気や不倫
• 暴力・モラハラ：身体的・精神的虐待
• 生活費の未払い：経済的なネグレクト
• 長期間の別居：夫婦関係の破綻

離婚を進めるためには、こうした理由を客観的に証明できるようにしておくことが大切です。

4. 証拠を集める

離婚において、特に慰謝料請求や親権争いが発生する場合、証拠が決定的な要素になります。
相手が不倫をしていた場合や、DV・モラハラを受けている場合は、具体的な証拠を確保しておくことが重要です。

証拠として有効なものには、以下のようなものがあります。

• 不倫の証拠：探偵の報告書、LINEやメールのやり取り、ホテルの領収書など
• DV・モラハラの証拠：暴言や暴力の録音・録画、診断書、警察の相談記録
• 生活費の未払い：銀行の振込履歴、家計簿、メールのやり取り

証拠が不十分だと、慰謝料請求が認められなかったり、親権を得る際に不利になったりする可能性があるため、慎重に準備を進めましょう。

5. 離婚前に別居する場合は生活費（婚姻費用）がもらえる

離婚を考えているが、すぐに家を出ることが難しい場合、「婚姻費用」の請求を検討しましょう。
婚姻費用とは、夫婦が別居している間、生活に必要な費用を支払ってもらう制度のことです。

例えば、専業主婦が収入のある夫と別居する場合、夫の収入に応じて婚姻費用を請求できます。
金額は、夫の年収と妻の年収の差をもとに算定され、一般的には月額4万円から15万円が目安です。

ただし、婚姻費用の支払いをスムーズに受けるためには、家庭裁判所に調停を申し立てるのが有効です。相手が支払いに応じない場合でも、裁判所の決定に従って支払われる可能性が高くなります。

6. 財産分与と財産の把握

離婚において、財産分与は非常に重要なポイントです。
結婚後に夫婦で築いた財産は、原則として半分ずつ分けることになります。
しかし、専業主婦の場合、夫の収入で形成された財産でも、正当な権利として受け取ることが可能です。

財産分与の対象となるものには、以下が含まれます。

• 不動産：夫婦で住んでいた家や土地
• 預貯金：夫婦名義の銀行口座
• 退職金：婚姻期間に応じた部分
• 車・株式・保険：婚姻中に購入した資産

しかし、財産分与をスムーズに進めるためには、相手の財産を正確に把握しておくことが重要です。
中には、離婚を見越して財産を隠すケースもあるため、通帳や給与明細、住宅ローンの明細などを事前にチェックしておくと安心です。

7. モラハラ・DVの場合は別居を検討する

モラハラ（精神的な暴力）やDV（家庭内暴力）を受けている場合、離婚を検討する前に別居することが有効な対策となります。身体的・精神的な安全を確保するために、早めの決断が必要です。

モラハラやDVの加害者は、支配欲が強く、離婚を拒否する傾向があります。
そのため、同居を続けていると、精神的なストレスが増し、離婚の話し合いも進めにくくなります。また、DVの場合は、暴力がエスカレートするリスクもあるため、早急な対応が必要です。

安全な別居を進めるためには、親族や支援団体に相談し、シェルターの利用も検討しましょう。
公的機関の「配偶者暴力相談支援センター」や「女性相談センター」では、避難場所の提供や法的手続きのサポートを受けられます。離婚後の生活をスムーズに進めるためにも証拠（暴言の録音、診断書など）を残しておくことが重要です。

8. 子供の親権・養育費・面会交流

離婚において、子供の親権、養育費、面会交流の取り決めは非常に重要です。
特に専業主婦の場合、親権を得た後の経済的な安定を確保することが大切です。

• 親権
  日本では、母親が親権を得るケースが多いですが、専業主婦だからといって自動的に親権が認められるわけではありません。家庭環境や養育実績が重要視されます。
• 養育費
  離婚後に子供を育てる親が、もう一方の親に請求できる費用です。養育費の額は、両親の収入や子供の年齢によって決まりますが、平均して月2〜6万円程度が一般的です。
• 面会交流
  離婚後、子供と別に暮らす親が定期的に子供と会う権利です。親権を持たない親にも子供との関係を保つ権利があるため、話し合いでルールを決める必要があります。

これらの取り決めは、公正証書や調停を通じて正式な合意をしておくことが重要です。
口約束だけでは、後々トラブルになる可能性が高いため、必ず書面に残しましょう。

9. 慰謝料請求する場合の内容・金額

離婚に際して、配偶者の不貞行為やDV・モラハラがあった場合、慰謝料を請求することができます。
慰謝料の相場は以下の通りです。

• 不貞行為（浮気・不倫）：100万～300万円
• DV・モラハラ：50万～300万円
• 婚姻生活の破綻（相手の一方的な責任による）：50万～200万円

慰謝料請求を成功させるには、不貞行為の証拠（LINEのやり取り、写真など）や、DV・モラハラの証拠（録音、診断書）を集めておくことが重要です。
慰謝料を確実に受け取るためには、公正証書や調停を利用して支払い義務を明確にしておきましょう。

10. 熟年離婚の退職金・年金

熟年離婚では、退職金や年金の分配が大きな問題となります。
特に長年専業主婦だった場合、離婚後の生活資金を確保するために、適切な取り決めを行うことが不可欠です。

• 退職金
  夫の退職金は「財産分与」の対象となるため、婚姻期間中に形成された部分については分与請求が可能です。ただし、離婚時点で未支給の退職金でも、将来的に支払われるものとして分与を求めることができます。
• 年金分割
  婚姻期間中の厚生年金（会社員の年金）を、専業主婦の分として分割する制度があります。最大で2分の1を受け取ることが可能です。手続きは、年金事務所で行います。

年金分割を申請しないと、離婚後の年金受給額が大幅に減る可能性があるため、必ず申請を忘れないようにしましょう。

11. 離婚後の生活設計・シミュレーション

離婚後の生活設計は、特に専業主婦にとって重要な課題です。
住まいや仕事の確保、収入のシミュレーションをしっかり行うことで、不安を減らせます。

• 住まい
  実家に戻るか、新たに賃貸物件を探すか検討。自治体の「母子家庭向け住宅支援制度」も活用できます。
• 仕事
  収入の確保のため、パートや派遣、資格取得などの準備を行いましょう。
• 生活費
  養育費や手当、公的支援を活用しながら、必要な生活費を計算し、家計を見直すことが大切です。

離婚後の生活が具体的にイメージできると、安心して新たな一歩を踏み出せます。ファイナンシャルプランナーや行政の相談窓口を利用するのも有効です。

12. シングルマザー向けの制度・支援・助成

離婚後、シングルマザーとなる場合、さまざまな支援制度を活用することで生活の安定を図ることができます。

• 児童扶養手当：子供のいるシングルマザーが受け取れる手当（所得に応じて支給額が変動）。
• 母子家庭向け住宅支援：自治体によっては、家賃補助や公営住宅の優先入居制度があります。
• 医療費助成：子供の医療費を軽減する制度。
• 就労支援：シングルマザー向けの職業訓練や再就職支援プログラムが利用可能。

これらの制度は、申請しなければ受けられないものが多いため、離婚前に情報収集を行い、必要な手続きを進めておくことが重要です。

13. 専門家を有効活用する

離婚をスムーズに進め、適切な条件で合意するためには、弁護士や行政書士、カウンセラーなどの専門家のサポートを活用することが大切です。

• カウンセラー：精神的なサポートを受けながら、冷静に判断するための支援を受けられる。
• 行政書士：離婚協議書や公正証書の作成を依頼できる。
• 探偵：浮気・不倫の証拠を集める支援が受けられる。
• 弁護士：慰謝料請求、財産分与、親権争いなど、法律に関するアドバイスを受けられる。
• ファイナンシャルプランナー：離婚後の生活設計や家計管理について相談できる。

特に、離婚後の生活基盤を整えるために、無料相談を活用し、最適なサポートを受けることが重要です。賢く専門家を活用しながら、より良い未来を築きましょう。

離婚ですべき事前準備８つ

離婚を考えた際、感情的に行動してしまうと後悔することがあります。特に専業主婦の場合、経済的な不安や法的な手続きが複雑で、慎重な準備が求められます。事前にしっかりと準備をすることで、スムーズに新しい生活へと移行できるでしょう。

離婚には財産分与や養育費、生活費の確保など、さまざまな問題が絡みます。「何をどの順番で準備すればよいのか分からない…」と不安に感じる方もいるでしょう。しかし、適切なステップを踏めば、不安を軽減し、より良い選択ができます。

以下で、離婚前にやるべき8つの準備について詳しく解説していきます。

1. 夫婦の財産の把握

離婚時の財産分与をスムーズに進めるためには、夫婦の財産を正確に把握することが重要です。

財産分与の対象になるのは、婚姻期間中に築いた財産（共有財産）です。
例えば、預貯金、不動産、自動車、株式、退職金などが該当します。一方、結婚前から所有していた財産や相続・贈与で得た財産は対象外となります。

財産を正確に把握するために、以下のような準備をしておきましょう。

• 通帳のコピーを取る（預貯金額の証拠として）
• 給与明細や源泉徴収票を保管する（夫の収入の証明に）
• 不動産の登記簿謄本を取得する（持ち家の所有者を確認）

2. 夫の収入の把握

離婚後の生活設計を立てるためには、夫の収入を把握することが欠かせません。特に養育費や婚姻費用を請求する際に、夫の収入が重要な判断材料となります。

収入を把握する方法として、以下の書類を入手しておくとよいでしょう。

• 源泉徴収票：年収の確認に有効
• 給与明細：毎月の収入を把握するため
• 確定申告書の写し：自営業の場合に必要

これらの情報がないと、適正な養育費や婚姻費用を算定することが難しくなるため、早めに準備しておくことが重要です。

3. 有効な証拠の収集

離婚を有利に進めるためには、夫の言動や行動を証明する証拠を集めることが大切です。

特にモラハラやDVがある場合、証拠がないと正当な慰謝料を請求できない可能性があります。証拠として有効なのは、以下のようなものです。

• LINEやメールのやり取り（暴言や脅迫の記録）
• 音声や動画の録音（暴言やDVの証拠）
• 日記やメモ（日々の出来事を詳細に記録）

証拠を確保することで、調停や裁判で自分の主張を裏付ける材料になります。

4. 夫に求める離婚条件・請求金額の検討

離婚を進める前に、自分が何を求めるのかを明確にしておくことが重要です。

例えば、「慰謝料を請求するのか」「財産分与でどのくらい受け取るのか」「養育費の額はどの程度か」などを考えておきましょう。また、弁護士に相談する際も、希望条件が明確になっているとスムーズに話を進められます。

離婚協議の際に不利にならないために、具体的な条件をリストアップし、交渉の準備をしましょう。

5. 子どもの親権

離婚後の親権は、子どもの生活に大きく関わる重要なポイントです。

一般的に、子どもの養育を主に担当している親が親権を得る可能性が高いですが、夫側が親権を主張するケースもあります。親権を確保するためには、以下の点を準備しておきましょう。

• 育児の記録を残す（日々の世話をしている証拠）
• 子どもの意向を確認する（年齢によっては子どもの意見も尊重される）
• 安定した生活環境を確保する（居住地や学校の継続性を考慮）

親権争いが発生した場合、家庭裁判所での審判に進むこともあるため、事前に十分な準備をしておきましょう。

6. 養育費のシミュレーション

養育費の金額は、夫婦の収入や子どもの人数、年齢によって異なります。

離婚後の生活を安定させるためには、養育費がどの程度もらえるのかシミュレーションしておくことが大切です。家庭裁判所が公表している「養育費算定表」を活用し、適正な金額を確認しましょう。

また、養育費は支払いが滞るケースもあるため、公正証書を作成して支払いを確実にする工夫も重要です。

7. 離婚費用のシミュレーション

離婚には、弁護士費用や引っ越し費用など、さまざまなコストがかかります。

具体的な費用を事前に見積もることで、計画的に離婚を進めることができます。主な費用は以下の通りです。

• 弁護士費用：20万～50万円（協議離婚の場合）
• 公正証書作成費用：5万～10万円
• 引っ越し費用：10万～30万円

8. 離婚後の生活設計・家計

離婚後の生活を安定させるためには、しっかりとした家計の計画が必要です。

離婚後の収入源（仕事・養育費・手当）を確保し、生活費の見通しを立てることが大切です。また、公的支援制度（児童扶養手当、住宅手当など）を活用することで、生活の負担を軽減できます。

新たな人生をスタートするために、離婚後の生活設計をしっかりと考えておきましょう。

専業主婦が離婚を考えたらやるべきこと

「離婚したい…でも、何から始めればいいの？」
専業主婦の方が離婚を考え始めたとき、そう思うのは自然なことです。
特に、経済的に自立していない場合は、離婚後の生活への不安も大きいでしょう。

離婚は、人生における大きな決断です。
勢いで決めてしまうと、後悔することにもなりかねません。
まずは冷静になり、本当に離婚することが最善の選択なのか、じっくりと考える必要があります。

ここでは、専業主婦が離婚を考えたらやるべきことについて、具体的なステップを解説していきます。

夫婦関係の修復

離婚を考える前に、まずは夫婦関係の修復を試みることも一つの選択肢です。
「もう修復は無理…」と諦める前に、できることをやってみましょう。

• 夫婦で話し合う：
  お互いの気持ちを正直に話し合い、問題解決に向けて努力してみましょう。
  ただし、感情的にならず、冷静に話すことが大切です。
• カウンセリングを受ける：
  夫婦関係の専門家であるカウンセラーに相談し、客観的なアドバイスを受けてみましょう。
  夫婦間のコミュニケーションを改善するためのサポートを受けることができます。
• 一時的に距離を置く：
  別居や実家に戻るなど、一時的に距離を置くことで、お互いの気持ちを冷静に見つめ直すことができる場合があります。

夫婦関係の修復は、簡単なことではありません。
しかし、努力することで、関係が改善する可能性もあります。
「もう一度、夫婦としてやり直したい」という気持ちが少しでもあるなら、諦めずに取り組みしてみましょう。

離婚に必要な準備

夫婦関係の修復が難しいと判断した場合は、離婚に向けての準備を始めましょう。
離婚の準備は、精神的にも経済的にも、大きな負担がかかります。
しかし、事前にしっかりと準備をしておくことで、離婚後の生活をよりスムーズにスタートすることができます。

• 情報収集：
  離婚に関する法律や手続き、離婚後の生活に関する情報を収集しましょう。
  インターネットや書籍で調べるだけでなく、自治体の相談窓口や、弁護士の無料相談などを利用するのもおすすめです。
• 経済的な準備：
  離婚後の生活費を確保するために、貯金を始めましょう。
  また、仕事を探したり、資格を取得したりするなど、経済的に自立するための準備も進めましょう。
• 住居の確保：
  離婚後に住む場所を確保しましょう。
  実家に戻る、賃貸物件を借りる、公営住宅に応募するなど、様々な選択肢があります。
• 証拠の収集：
  慰謝料請求や親権争いをする場合は、証拠が必要になることがあります。
  日記やメモ、写真、メールなど、証拠になりそうなものを集めておきましょう。

「何から準備すればいいのか分からない…」
そんな時は、専門家（弁護士、行政書士など）に相談してみましょう。
あなたの状況に合わせて、具体的なアドバイスをしてくれます。

別居の検討

離婚を決意したら、別居を検討しましょう。
別居することで、冷静に離婚について考えることができます。
また、相手からのモラハラやDVから逃れることもできます。

別居する際は、以下の点に注意しましょう。

• 生活費の確保：
  別居中の生活費を確保する必要があります。
  夫に婚姻費用を請求できる場合もあります。
• 子どもの連れ去りに注意：
  子どもを連れて別居する場合は、必ず夫の同意を得ましょう。
  無断で連れ去ると、親権争いで不利になる可能性があります。
• 住民票の異動：
  別居後、14日以内に住民票を異動する必要があります。
• 郵便物の転送：
  郵便局に転送届を提出し、郵便物が新しい住所に届くように手続きをしましょう。

安全な場所を確保し、新しい生活を始めるための準備をしましょう。

専門家への相談

離婚問題は、法律、お金、子どものことなど、様々な専門知識が必要になります。
自分だけで解決しようとせず、専門家に相談することが、スムーズな離婚への近道です。

• カウンセラー：精神的なサポートを受けながら、冷静に判断するための支援を受けられる。
• 行政書士：離婚協議書や公正証書の作成を依頼できる。
• 探偵：浮気・不倫の証拠を集める支援が受けられる。
• 弁護士：慰謝料請求、財産分与、親権争いなど、法律に関するアドバイスを受けられる。
• ファイナンシャルプランナー：離婚後の生活設計や家計管理について相談できる。

そう思うかもしれませんが、初回相談無料の専門家も多くいます。
まずは気軽に相談してみましょう。専門家のサポートを受けることで、より良い解決策を見つけることができるはずです。

専業主婦が離婚する場合の注意点

専業主婦が離婚を決意したとき、慎重に準備を進めることが大切です。経済的な不安や子供の将来を考えると、衝動的に離婚を切り出すのではなく、適切なタイミングで進める必要があります。

離婚を成功させるには、話し合いの進め方、慰謝料や財産分与の交渉、離婚後の生活設計など、重要なポイントを押さえておくことが欠かせません。特に専業主婦の場合、離婚後の収入源や住居をどうするかが大きな課題となるため、事前に計画を立てることが重要です。

以下で、専業主婦が離婚を考える際に注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。

離婚を切り出すタイミングや切り出し方

離婚を切り出すタイミングは非常に重要です。焦って話を進めると、不利な条件で離婚を余儀なくされることもあります。

タイミングのポイント

• 生活費や財産の把握ができている
• 離婚後の生活設計（住居・収入）がある程度決まっている
• 感情的にならず、冷静に話せる環境が整っている

また、切り出し方も工夫が必要です。急に離婚の話をすると、相手が感情的になり、話し合いがこじれる可能性があります。「話し合いたいことがある」と前もって伝え、落ち着いた状況で話をすることが大切です。

話し合いは感情的にならない

離婚の話し合いは、冷静に進めることが重要です。感情的になってしまうと、話し合いが平行線をたどり、解決が遠のく可能性があります。

冷静に話すためのポイント

• 相手を責めるのではなく、「私はこうしたい」と伝える
• 感情的になりそうなときは、一度話し合いを中断する
• 書面や録音を活用し、話の流れを整理する

もし話し合いが難しい場合は、弁護士や第三者を介して話を進めることも有効な方法です。

慰謝料請求のポイント

慰謝料は、配偶者の不貞行為（浮気・不倫）やDV・モラハラがあった場合に請求できます。しかし、慰謝料を請求するには明確な証拠が必要です。

慰謝料請求の条件

• 不貞行為の証拠（LINEやメールのやりとり、写真、探偵の報告書など）
• DV・モラハラの証拠（診断書、録音、日記など）
• 相手の不誠実な行為が原因で婚姻関係が破綻したことが明確であること

慰謝料の相場は、不貞行為の場合100万～300万円、DV・モラハラの場合50万～300万円が一般的です。
確実に慰謝料を受け取るためには、調停や公正証書を活用して支払い義務を明確にしておくことが大切です。

財産分与で損しないために

財産分与は、婚姻期間中に築いた財産を夫婦で分ける制度です。
専業主婦であっても、共有財産の半分を受け取る権利があります。

財産分与の対象

• 預貯金
• 不動産（持ち家など）
• 車
• 退職金（婚姻期間中に形成された部分）

夫が財産を隠しているケースもあるため、通帳のコピーや給与明細、税務申告書などを事前にチェックし、財産の全体像を把握しておくことが重要です。

離婚後の生活設計

離婚後の生活設計をしっかり立てておくことが、安心して新たな生活をスタートさせるカギとなります。特に、専業主婦だった場合、収入の確保が大きな課題になります。

• 住まいの確保：実家へ戻る、賃貸を借りる、公的支援を利用するなど
• 収入の確保：仕事を探す、資格を取得する、養育費や手当を受ける
• 生活費の計画：必要な生活費を計算し、家計管理を行う

離婚後の生活が不安な場合は、ファイナンシャルプランナーや行政の相談窓口を利用し、具体的な生活設計を考えておくと安心です。

専業主婦の離婚に関するよくある質問

「離婚したいけど、生活保護は受けられる？」「専業主婦だと親権は取れないの？」「夫に内緒で離婚準備を進めたいけど、大丈夫？」
専業主婦の方が離婚を考える際、様々な疑問や不安が出てくるのは当然のことです。

ここでは、専業主婦の離婚に関するよくある質問について、Q&A形式でわかりやすく解説していきます。

離婚したら生活保護は受けられる？

離婚後、生活に困窮する場合は、生活保護を受給できる可能性があります。
生活保護は、憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活」を営む権利を保障するための制度です。

生活保護の受給には、以下の要件を満たす必要があります。

• 収入が最低生活費を下回っていること：
  厚生労働省が定める最低生活費（地域や世帯構成によって異なる）を下回る収入しかないことが条件です。
• 資産がないこと：
  預貯金、不動産、自動車などの資産がないことが原則です。
  ただし、持ち家があっても、居住用であれば保有が認められる場合があります。
• 扶養義務者からの援助がないこと：
  親族などから援助を受けられないことが条件です。
• 働く能力がない、または働いても十分な収入が得られないこと：
  病気やケガなどで働けない、または働いても最低生活費に満たない収入しか得られないことが条件です。

「生活保護って、なんだか恥ずかしい…」
そう思う方もいるかもしれませんが、生活保護は、困窮したときに誰もが利用できる権利です。
生活保護の受給を検討している場合は、お住まいの地域の福祉事務所に相談してみましょう。

専業主婦は親権で不利になる？

専業主婦であること自体が、親権争いで不利になることはありません。
親権者を決める際には、子どもの利益を最優先に考え、様々な要素を総合的に考慮して判断されます。

考慮される要素

• 監護実績：
  これまで主にどちらの親が子どもの世話をしてきたか。
• 経済力：
  どちらの親が、子どもを養育する経済力があるか。
• 居住環境：
  どちらの親が、子どもにとってより良い居住環境を提供できるか。
• 子どもの意思：
  15歳以上の子どもの場合は、子どもの意思が尊重されます。
• その他：
  親の心身の健康状態、家庭環境、子どもの年齢や性別など。

「専業主婦だから、親権は取れない…」と諦める必要はありません。
これまで主に子どもの世話をしてきた実績や、子どもとの関係性などをしっかりとアピールすることが大切です。
不安な場合は、弁護士に相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

夫に内緒で離婚準備できる？

夫に内緒で離婚準備を進めることは、可能です。
ただし、注意すべき点がいくつかあります。

• 別居のタイミング：
  子どもを連れて別居する場合は、必ず夫の同意を得るか、家庭裁判所に「子の監護者の指定」の申し立てをする必要があります。
  無断で連れ去ると、親権争いで不利になる可能性があります。
• 証拠の収集：
  夫の不貞行為やDVなどの証拠を集める際は、違法な手段（盗聴、盗撮など）は避けましょう。
  違法に収集した証拠は、裁判で認められない場合があります。
• 財産の把握：
  夫婦の共有財産を把握しておくことは重要ですが、夫のプライバシーを侵害するような行為（勝手に通帳を見るなど）は避けましょう。

「夫にバレたら、何をされるか分からない…」
そう不安に感じる場合は、弁護士に相談し、安全な方法で離婚準備を進めることをおすすめします。
弁護士は、あなたの状況に合わせて、適切なアドバイスをしてくれます。

まとめ：主婦の離婚、一人で悩まず、新たな一歩を

この記事では、「専業主婦が離婚で知っておくべき１３のこと」「離婚ですべき事前準備８つ」などについて説明してきました。

離婚は、人生の大きな転機です。
特に、経済的に自立していない主婦の方にとって、離婚後の生活への不安は大きいでしょう。
しかし、事前にしっかりと準備をし、正しい知識を身につけておくことで、その不安を軽減することができます。

まずは、離婚に関する情報を集め、自分の状況を客観的に把握しましょう。
そして、離婚後の生活設計を具体的に考え、経済的な自立に向けて動き出すことが大切です。

離婚に関する悩みや、具体的な手続き、お金のことなどは、専門家へ相談することでよりスムーズに解決できます。
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