離婚後に苗字を旧姓にする？子どもの姓や、夫の姓のままの場合の手続きを解説

「離婚後の苗字をどうするべきか…旧姓に戻すべきか、それとも婚姻時の姓を保つべきか…」と悩んでいませんか？
「子供に与える影響はどうなるんだろう？」と心配になることもあるでしょう。

離婚後の苗字の選択は、あなたや家族の未来に大きな影響を与える重要な決断です。しかし、この記事を読めば、どの選択肢があなたにとって最善であるかが明確になるはずです。

今すぐ、安心して次のステップに進むための情報を得ましょう。

離婚後の人生を安心してスタートさせるために、ぜひ参考にしてください。

離婚後に苗字を変えるべきか？迷ったときの判断方法

離婚後の苗字をどうするかは、多くの人にとって重要な問題です。
旧姓に戻すべきか、それとも婚姻時の姓を維持するべきか、迷う方も多いでしょう。

この決断は、自分自身のアイデンティティや子供の将来に大きく影響を与える可能性があるため、慎重に考えることが大切です。

例えば、旧姓に戻すことで、新しいスタートを切る気持ちになれる方もいるかもしれません。一方で、婚姻時の姓を保持することで、子供とのつながりを強く感じたいと考える方もいるでしょう。

このように、どちらの選択にもメリットとデメリットがあり、それぞれの状況に応じた適切な決断が求められます。

離婚後の戸籍と苗字には、3つの選択肢がある

離婚後に苗字や戸籍をどうするかには、主に3つの選択肢があります。

• 旧姓に戻す
  結婚前の戸籍、旧姓に戻すパターンです。結婚前に自分の親の戸籍にいた場合は、そこに戻ることになります。ただし、親の死亡などにより元の戸籍がない場合や、自分の子と共に戸籍を移りたい場合はこの方法はとれません。
• 旧姓に戻し、新しく戸籍を作る
  姓は婚姻前のものに戻し、戸籍は新しく作るパターンです。上記のように元の戸籍がない場合などはこちらの形になります。また自分で新戸籍の作成を選ぶこともできます。
• 婚姻時の姓を保持する
  離婚後も婚姻時の姓を保持するパターンです。婚氏続称（こんしぞくしょう）という手続きを決められた期間内に行うことで、いまの苗字を使い続けられます。

1. 旧姓に戻すメリット・デメリット

旧姓に戻すことには、いくつかのメリットとデメリットがあります。

メリットは、旧姓に戻すことで過去の自分を取り戻し、新たなスタートを切る気持ちになれることが挙げられます。特に、婚姻時に旧姓を改姓した方にとって、アイデンティティを再確認する重要な機会となります。

一方で、旧姓に戻すことには手続きの煩雑さが伴います。
職場での名刺や銀行口座、クレジットカードなど、社会的な手続きも多くなり、周囲に説明する場面が増えることもあります。また、子供がいる場合、苗字が異なることで心理的な負担が生じる可能性もあります。

これらのメリットとデメリットをよく考慮し、自分にとって最良の選択をすることが重要です。
次に、婚姻時の姓を保持する場合の注意点について見ていきます。

婚姻時の姓を保持するメリット・デメリット

婚姻時の姓を保持することにも、いくつかのメリットと注意点があります。
この選択肢は、特に子供がいる場合に考慮すべき重要なポイントです。

まずメリットは、婚姻時の姓を保持することで、子供との一体感を保つことができるため、家族としての一貫性が維持されます。また、手続きが少なく、社会的にも変化が少ないため、周囲への影響が最小限に抑えられます。

しかし、離婚後も元配偶者とのつながりを感じやすいことや、新たなパートナーができた場合に苗字の問題が再浮上することがある点には注意が必要です。また、心理的に新しい生活に進む上で障害となる場合もあります。

これらの点を踏まえて、自分にとって最適な選択を考えることが大切です。それぞれの選択肢にメリットと注意点があるため、自分の生活や家族の状況を考慮して、慎重に判断しましょう。

離婚後に必要な苗字変更の手続き方法

離婚後に苗字を変更する場合、手続きは非常に重要です。
手続きをしっかりと行わないと、後々の生活に影響が出る可能性があります。離婚後の苗字変更には、必要な書類を準備し、決められた手順に従って進めることが求められます。

以下で、苗字変更に必要な書類とその提出先、さらに市役所での具体的な手続きの手順や注意事項について解説します。

旧姓に戻す場合は、特別な手続きは不要

離婚時に旧姓に戻す場合は、離婚届を提出すれば自動的に旧姓に戻ります。

離婚届の「婚姻時の前の氏にもどる者の本籍」欄に、記載をします。
『もとの戸籍にもどる』を選ぶと、結婚前にいた戸籍（両親の戸籍など）に戻ります。
『新しい戸籍をつくる』を選ぶと、自分ひとりの新しい戸籍ができます。

どちらを選んでも問題ありませんが、上記の通り子どもと戸籍を一緒にしたい場合は、新たに戸籍を作る必要があります。

その場合は『新しい戸籍をつくる』にチェックを入れ、自分の戸籍を作っておくようにしましょう。

婚姻時の姓を保持する場合は、離婚3か月以内に手続きする

婚姻中の氏を名乗り続けるためには、離婚届を提出した日から3か月以内に、「離婚の際に称していた氏を称する届（婚氏続称届）」を各市区町村役場に提出する必要があります。
婚氏続称届は、離婚届と同時に提出することもできます。婚氏続称届は、役所に行って受け取るか、インターネットでダウンロードしたものを印刷して使用できます。

用紙サイズが違う場合や、印刷部分が不鮮明な場合は受理できない場合がありますので、ご注意ください。署名欄には必ず本人が自署してください。押印は任意です。訂正が生じた場合、訂正箇所に署名もしくは欄外（届書左側中央）に署名してください。「離婚の際に称していた氏を称する届」の用紙は、各区役所市民課、出張所で入手できます。
※参考：離婚の際に称していた氏を称する届（戸籍法７７条の２の届）（福岡市役所）

3か月を過ぎてしまうと、婚氏続称届の提出による苗字の変更はできません。
家庭裁判所に「氏の変更許可申立」を行い、裁判所からの許可を得なければなりません。
申立人の住所地の家庭裁判所に申し立てをする必要があります。
※管轄裁判所を調べたい方はこちら

※参考：氏の変更許可の申立書（裁判所）

婚氏続称届を出した後に、やっぱり旧姓に戻せる？

婚氏俗称届を提出した後に、苗字を旧姓に戻したい場合、家庭裁判所に氏の変更許可申立を行い、許可を得なければなりません。

当然ではありますが苗字は気軽に変えられるものではないため、慎重に選択しましょう。

なお、ひとつの戸籍に違う苗字を持つ人が入ることはできません。
そのため同じ戸籍に入っている家族がいる場合、全員の同意を得て手続きを行い、全員の苗字も同時に変更することになります。

子供の苗字変更が与える影響と最良の選択

離婚後に子供の苗字を変更することは、子供の生活や心理に大きな影響を与える重要な決断です。
親として、子供にとって最善の選択をするためには、法的手続きの理解や、心理的なサポートの提供が不可欠です。

ここでは、子供の苗字変更に関する法的手続きや、心理的影響を最小限にするためのカウンセリング方法、そして学校や地域社会とのコミュニケーションの取り方について詳しく解説します。

手続きしなければ、子供の苗字はそのまま保持される

離婚時に特に手続きをしなければ、子供は苗字を変えなかった方の親の戸籍に残り、苗字も変わりません。多くの場合は、父親の苗字を引き継ぐことになるでしょう。

母親が親権者となり、母親の苗字を旧姓に戻す場合でも、子どもがただちに母親の苗字に変わることはありません。

子供の苗字を変えたくない場合は、そのままにするのが望ましいといえます。

離婚後に子供の苗字を変更する際の法的手続き

離婚後に子供の苗字を変更する場合、法的な手続きが必要となります。
特に未成年の子供の場合、親の判断だけでは変更できないため、家庭裁判所での手続きを経ることが求められます。

申立人となるのは、子が15歳未満のときは法定代理人（親）、15歳以上の場合は子本人です。

学校や地域社会との円滑なコミュニケーションの取り方

子供の苗字が変わることで、学校や地域社会でのコミュニケーションに影響が出る可能性があります。親として、周囲とのコミュニケーションを円滑に進めるための工夫が求められます。

学校とのコミュニケーション

• 担任教師への事前連絡：
  子供の苗字変更について、事前に担任教師に連絡を入れることが重要です。担任教師が状況を理解していれば、クラスメートへの説明もスムーズに行えます。
• 学校全体への配慮：
  苗字変更に伴う子供の心理的負担を軽減するため、学校側に特別な配慮をお願いすることも一つの方法です。例えば、クラスメートへの説明を教師が代わりに行うことで、子供の負担を軽減することができます。

地域社会とのコミュニケーション

• 近隣住民への説明：
  地域社会においても、苗字変更が周囲に与える影響を考慮し、近隣住民に対して適切に説明を行うことが大切です。これにより、子供が地域で孤立することを防ぎます。
• 地域イベントへの積極的参加：
  地域イベントや学校行事に積極的に参加することで、周囲との信頼関係を築き、苗字変更に対する理解を深めてもらうことができます。

このように、学校や地域社会との円滑なコミュニケーションを図ることで、子供が新しい苗字にスムーズに適応できる環境を整えることができます。親として、子供のために最善の選択を行い、サポートする姿勢が求められます。

離婚後の苗字変更に関するよくある疑問

離婚後の苗字変更については、さまざまな疑問や誤解がつきものです。

特に、旧姓に戻す手続きや、子供の苗字に関する問題は、法的な手続きが複雑であるため、誤った情報が広まりやすい分野です。正しい情報を把握しておくことは、スムーズな新生活のスタートに欠かせません。

ここでは、離婚後の苗字変更に関するよくある疑問や誤解について、わかりやすく解説していきます。誤解を解消し、正しい知識を持つことで、不安を解消し、安心して新たな生活を始めましょう。

離婚後、自動的に旧姓に戻るのか？

離婚後、旧姓に戻るかどうかは、自動的に決まるものではありません。
法律では、離婚後に旧姓に戻すか、婚姻時の姓を引き続き使用するかは、本人の意思で選択できるようになっています。

法律上の仕組み

• 離婚後に旧姓に戻すためには、離婚届の提出時に「復氏」の意思を明確にする必要があります。この手続きを行うことで、旧姓に戻ることができます。
• 一方、婚姻時の姓を引き続き使用したい場合は、その旨を離婚届に記載することで、姓を変更しないことも可能です。

注意点

• 「復氏」の手続きを忘れると、旧姓には戻れません。後から旧姓に戻す場合は、家庭裁判所に申し立てる必要があり、手続きが複雑になるため注意が必要です。
• 自動的に旧姓に戻るという誤解が広がっているため、離婚時には自分の意思をしっかりと確認し、手続きを正確に行うことが重要です。

子供の苗字変更には両親の同意が必要？

子供の苗字を変更する際には、両親の同意が必要となる場合が多いです。特に、親権を持つ親が子供の苗字を変更する際、非親権者であるもう一方の親の同意が求められることがあります。

法律上の要件

• 日本の法律では、子供の苗字を変更するためには、家庭裁判所の許可を得る必要があります。その際、両親が合意していることが望ましいですが、片方の親が同意しない場合でも、特別な事情が認められれば変更が許可されることがあります。
• 例えば、親権者が再婚する場合や、子供の福祉に重大な影響がある場合など、特別な事情が考慮されることがあります。

注意点

• 両親の合意が得られない場合、家庭裁判所での調停や審判が必要となることがあり、手続きが長期化する可能性があります。
• 子供の苗字変更は、子供の生活に大きな影響を与えるため、慎重に判断し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。

このように、子供の苗字変更には両親の同意が必要な場合が多く、手続きには注意が必要です。次に、苗字を変更しない場合のデメリットについて解説します。

まとめ：離婚後の苗字変更に関する悩みは解決できます

離婚後に苗字をどうするかは、あなたの人生に大きな影響を与える重要な選択です。

しかし、正しい情報を基に判断すれば、安心して次のステップに進むことができます。どの選択肢を選んだとしても、自分に合った決断をすることで、新しい生活がスムーズに始まるはずです。

現在、苗字に関する決断や手続きに迷っている方も、安心してください。この記事で紹介した手続きやサポートを活用すれば、あなたも迷いなく進めるでしょう。あなたがこれまで考え抜いてきたこと、そして家族のために取ってきた行動は、必ず意味があります。

今までの努力を胸に、未来に向けて自信を持って進んでいきましょう。きっと、新しい苗字とともにスタートする生活が、あなたにとって良いものになるはずです。ぜひ一歩踏み出し、次のステージで成功をつかんでください。応援しています。

専門家に相談するなら「オンライン離婚相談 home」

＼それなら…／

オンライン離婚相談 homeなら
来所不要、あなたのPC・スマホから
さまざまな専門家に相談できます。

夫婦関係や離婚に関する、あなたのお悩みに合った専門家とマッチング。いつでも好きなときにオンラインで相談できます。

夫婦関係の改善、離婚調停、モラハラ・DV、不倫・浮気、別居などさまざまなお悩みについて、専門家が寄り添います。匿名で利用できるため、プライバシーなどを気にせず、何でも安心してご相談いただけます。