「相手名義の株だから、私にはもらう権利がないのかも…」
「自分が必死で増やした株まで、半分渡すのは納得できない…」
離婚時の株式の扱いは、夫婦それぞれの立場で、このような大きな不安や疑問を生むものです。
預貯金とは異なり、価値が変動し、所有のルールも複雑な株式の財産分与は、感情的に進めると後悔に繋がりかねません。
正しい知識に基づき、①分与の「対象」を確定し、②株価を「評価」し、③最適な「分割方法」を選択する、という手順を踏むことが、あなたの未来を守るための鍵となります。
知識不足によって、あなたが損をしたり、無用なトラブルに巻き込まれたりすることのないよう、今すぐ正しい情報を手に入れましょう。
この記事では、離婚時の財産分与で、株式の扱いに悩んでいる方に向けて、主に以下のような事柄を専門家の視点でご説明します。
- 財産分与の対象になる株・ならない株の明確な違い
- 株価の評価タイミングや、NISA・自社株などの評価方法
- 具体的な3つの分割方法と、相手が財産を隠す場合の対処法
離婚に際して、お金の不安は計り知れません。
しかし、正しいルールを知ることで、あなたは自信を持って交渉の場に臨むことができます。
新しい生活を、安心してスタートさせるための第一歩として、ぜひこの記事を最後までお役立てください。


離婚の財産分与、株は対象になる?ならない?
離婚を考えた時、多くの人が頭を悩ませるのが、株式などの金融資産をどう分けるかという問題です。
結論から言うと、結婚生活の中で夫婦が協力して得た株式は、財産分与の対象となるのが原則です。
「夫名義の証券口座だから、私には関係ないのかも…」
「これは俺が働いた金で買った株だから、渡す必要はないはずだ…」
そのように考えてしまうかもしれませんが、法律上の扱いは異なります。
大切なのは「誰の名義か」ではなく、「いつ、どのようにお金で得た資産か」という点なのです。
ここでは、後悔しないために絶対に知っておくべき、株式の財産分与の基本的なルールについて、分かりやすく解説していきます。
財産分与の対象になる株式とは
財産分与の対象となるのは、夫婦が結婚している間に、お互いが協力して築き上げた「共有財産」です。
株式の場合、具体的には「婚姻期間中に、夫婦のどちらかの給与や貯蓄などから購入した株式」がこれにあたります。
たとえ、どちらか一方の給料から出ていたとしても、もう一方が家事や育児を担うことで、その収入を支えていたと見なされます。
したがって、婚姻期間中に購入した株式は、夫婦の共有財産として分与の対象になるのが基本です。
対象外になる「特有財産」の株式
一方で、財産分与の対象にならない株式もあります。
これを「特有財産」と呼びます。
特有財産とは、夫婦の協力とは無関係に、どちらか一方が元々持っていた個人の財産のことです。
具体的には、以下のケースが該当します。
これらの株式は、原則として分与の対象にはなりません。
ただし、その判断が難しいケースもあるため、専門家への相談が推奨されます。
夫婦どちらかの名義かは関係ない
財産分与において、最も多くの方が誤解しているのが「名義」の問題です。
証券口座の名義が夫または妻のどちらか一方になっていても、それが共有財産であるかどうかの判断には、原則として影響しません。
法律上で重要視されるのは、「その株式を購入したお金の出所はどこか」という点です。
例えば、夫名義の口座で取引されている株式でも、その購入資金が婚姻期間中の夫の給与であれば、それは夫婦の共有財産と判断されます。
「名義が違うから」という相手の主張は、法的には通用しない可能性が高いことを覚えておきましょう。
NISAやiDeCo口座の株式も対象になる
近年利用者が増えているNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)といった、税制優遇のある口座で保有している株式や投資信託も、もちろん財産分与の対象です。
これらはあくまで金融商品を保有するための「口座の種類」に過ぎません。
その中身である株式や投資信託が、婚姻期間中に夫婦の共有の資金から拠出・購入されたものであれば、通常の証券口座と同様に共有財産として扱われます。
ご自身の、あるいは相手方のNISAやiDeCoの状況もしっかりと確認しておくことが大切です。

いつの株価で計算?株式評価の基準タイミング
財産分で株式を分ける際、その評価額の基準となるタイミングは非常に重要です。
原則として「別居時」か、裁判になった場合は「裁判が終わる時点」の株価が用いられ、どのタイミングを基準にするかで、あなたが受け取る、あるいは支払う金額が大きく変わる可能性があります。
「株価が上がっている今のうちに…」「いや、もう少し待てば下がるかも…」
日々変動する株価を前に、少しでも有利なタイミングで分けたいと思うのは当然のことでしょう。
しかし、財産分与には公平性を保つための明確なルールが存在します。
ここでは、株式の評価基準日がいつになるのか、その原則と理由、そして夫婦間の合意によって変更できるケースについて、詳しく解説していきます。
原則は「別居時」か「裁判の口頭弁論終結時」
財産分与における株式の評価基準時は、原則として「別居した時点」です。
ただし、夫婦間の話し合いがまとまらず、離婚裁判にまで発展した場合は、「口頭弁論終結時(こうとうべんろんしゅうけつじ)」の株価が基準となるのが一般的です。
この二つの基準時が使い分けられるのには、明確な理由があります。
- 「別居時」を基準とする理由:
財産分与の対象は、あくまで「夫婦が協力して築いた財産」です。
その協力関係は通常、別居によって終了したと見なされるため、財産の範囲を確定させる基準点として「別居時」が採用されます。 - 「口頭弁論終結時」を基準とする理由:
一方で、株式のような資産の価値は常に変動します。
別居から離婚までに長い年月が経過すると、別居時の価値と現在の価値が大きくかけ離れてしまうことも少なくありません。
そのため、より分与時の実態に近い公平な評価額を算出するために、裁判の最終段階である「口頭弁論終結時」の株価が用いられるのです。
例えば、別居した時点では1株1,000円だった株式が、数年後の裁判が終わる時点では5,000円に値上がりしていた場合、裁判所は後者の5,000円を基準に分与額を計算する可能性が高いでしょう。
なぜ離婚成立時の株価ではないのか
離婚の財産分与で、「離婚成立時(離婚届の提出日)」の株価が基準とされることは、基本的にありません。
これは、財産分与の公平性を保ち、どちらか一方による不当な引き延ばしを防ぐためです。
もし離婚成立の日を基準にしてしまうと、二つの大きな問題が生じます。
一つは、公平性の問題です。
財産分与は、夫婦が協力した期間に築いた財産を分ける制度です。
別居後に、どちらか一方が自身の才覚や努力で株式の価値を大きく増やした場合、それは夫婦の協力とは無関係な財産と考えるのが自然でしょう。
離婚成立時を基準にすると、この別居後の増減分まで分与の対象に含まれてしまい、片方にとって不公平な結果になりかねません。
もう一つは、意図的な引き延ばしを防ぐためです。
例えば、相手名義の株価が急騰しているのを見て、より多くの分与を得るためにわざと離婚の成立を遅らせる、といった戦略が可能になってしまいます。
こうした不誠実な行為を防ぐためにも、当事者のさじ加減で動かせる「離婚成立時」は、基準として採用されないのです。
基準日は夫婦間の合意で決められる場合も
これまで説明してきた基準日は、あくまで裁判などで財産分与を決める際の法的な原則です。
夫婦間の話し合い(協議離婚)によって円満に財産分与の条件を決める場合は、双方が納得さえすれば、自由に基準日を設定することができます。
裁判所のルールに縛られず、お互いの事情に合わせて柔軟に解決できるのが、協議離婚の大きなメリットと言えます。
例えば、以下のような決め方が考えられるでしょう。
ただし、どのような形で合意するにせよ、非常に重要な注意点があります。
それは、合意した内容を必ず書面に残しておくことです。
口約束だけでは、後になって「言った」「言わない」の水掛け論になり、深刻なトラブルに発展しかねません。
基準日、対象となる株式の銘柄と株数、そして評価額を明記した「離婚協議書」を作成し、可能であれば「公正証書」としておくことで、法的な拘束力を持たせ、将来の紛争を未然に防ぐことができます。




どうやって評価する?非上場株式などの評価方法
株式の財産分与で最も重要なのが、その「評価額」をどう決めるかという点です。
この評価額の計算方法は、その株が証券取引所に上場しているか否かで、手続きの難易度が大きく変わります。
「夫の会社の株、一体いくらの価値があるのか見当もつかない…」
特に、市場で取引されていない非上場株式やストックオプションは、評価方法が複雑で、夫婦間の大きな争点になりやすいのが実情です。
ここでは、株式の種類別に、その評価方法の基本的な考え方について解説します。
上場株式の評価方法はシンプル
証券取引所に上場している株式の評価は、比較的シンプルです。
基本的には、財産分与の基準日となる時点での「株価」が、その株式の評価額となります。
例えば、基準日が4月1日と決まったのであれば、その日の証券取引所での終値を確認すれば、誰が見ても明らかな客観的な価値がわかります。
ご自身で、インターネットの金融情報サイトなどで簡単に調べることが可能です。
このシンプルさが、上場株式における財産分与の特徴と言えるでしょう。
会社の自社株など非上場株式の評価
問題は、中小企業のオーナー経営者などが持つ、市場で取引されていない「非上場株式」です。
非上場株式には、上場株式のような客観的な株価が存在しないため、その価値を算定するのは非常に複雑で、高度な専門知識が求められます。
評価方法には、会社の純資産
を基に計算する方法や、事業内容が似ている上場企業の株価を参考にする方法、将来の配当金を予測して計算する方法など、様々な方式が存在します。
どの方法を用いるかによって評価額が大きく変わるため、夫婦間での対立が起きやすいのです。
このような株式の評価は、ご自身で行うのは非常に困難です。
後悔しないためにも、必ず弁護士や公認会計士などの専門家に相談し、適切な評価額を算出してもらう必要があります。
ストックオプションの考え方と評価
ストックオプション、つまり「会社の株を、あらかじめ決められた価格で将来購入できる権利」も、財産分与の対象となり得ます。
婚姻期間中に付与されたストックオプションは、たとえまだ権利を行使していなくても、それ自体が価値のある財産と見なされるのです。
その評価方法は様々ですが、一つの目安として、現在の株価と権利行使価格との差額で考えることができます。
例えば、1株1,000円で買える権利があり、現在の株価が1,500円であれば、その差額である500円が1株あたりの価値の一つの目安になるでしょう。
ただし、まだ権利行使期間が来ていない場合など、評価がさらに複雑になるケースも少なくありません。
ストックオプションの財産分与についても、専門家のアドバイスを求めるのが賢明です。

どうやって分ける?株式財産分与の3つの方法
財産分与の対象となる株式は、主に「①売って現金で分ける」「②一方が株をもらい、相手にお金を払う」「③株そのものを分ける」という3つの方法で分割します。
どの方法を選ぶかによって、税金の負担や手続きの手間が大きく変わるため、それぞれの特徴を理解することが重要です。
「この株は手放したくない」「税金が一番かからない方法はどれだろう?」
分け方について具体的な悩みを持つ方は非常に多いです。
それぞれのメリット・デメリットを正しく理解し、ご自身の状況に最も合った方法を選びましょう。
ここでは、株式を財産分与する際の3つの具体的な分割方法、「換価分割」「代償分割」「現物分割」について、それぞれの特徴と注意点を分かりやすく解説します。
①株を売却して現金を分ける「換価分割」
「換価分割(かんかぶんかつ)」とは、対象となる株式をすべて売却して現金に換え、その現金を夫婦で分ける方法です。
最も公平で分かりやすく、後のトラブルも起きにくい分割方法と言えます。
この方法のメリットは、1円単位で正確に財産を分けられる公平性の高さです。
一方で、注意点もあります。
株式の売却によって利益(譲渡所得)が出た場合、所得税や住民税が課税されます。
売却で得た現金から、この税金を誰がどのように負担するのかを、事前に夫婦間で明確に合意しておく必要があります。
また、株価が低迷しているタイミングで売却すると損をしてしまうため、売却の時期について意見が対立する可能性も考慮しておきましょう。
②一方が株を取得し代償金を払う「代償分割」
「代償分割(だいしょうぶんかつ)」とは、夫婦の一方(通常は株式の名義人)が株式をそのまま保有し続け、もう一方に対して、その持ち分に相当する現金(代償金)を支払う方法です。
今後の値上がりが期待できる株式や、会社の経営に関わる株式など、どうしても手放したくない場合に有効な方法です。
また、株式を売却しないため、譲渡所得税がかからない点も大きなメリットでしょう。
しかし、この方法を選択するには、代償金を支払う側に十分な現金が必要です。
例えば、評価額が600万円の株式を分ける場合、相手に持ち分である300万円の現金を支払えるだけの資力がなければ、この方法は利用できません。
③株式そのものを持ち分で分ける「現物分割」
「現物分割(げんぶつぶんかつ)」とは、株式そのものを、夫婦それぞれの持ち分割合に応じて文字通り「現物」で分ける方法です。
例えば、財産分与の対象となる株式が200株ある場合、100株ずつに分けてそれぞれの名義にします。
この方法の最大のメリットは、株式を売却する必要がなく、また代償分割のようなまとまった現金を準備する必要もない点です。
ただし、注意すべき点もあります。
日本の株式市場では通常100株を1単元として取引されるため、持ち分が100株に満たない端数(単元未満株)になると、売却がしにくくなるなどの制約が生じます。
特に、上場していない会社の株式(非上場株式)の場合、分割が困難であったり、離婚後も株主として関係が続いてしまったりするため、慎重な検討が必要です。

相手が株を隠している・分与を拒む場合の対処法
離婚の話し合いの中で、相手が株式の存在を隠したり、「これは君には関係ない財産だ」と一方的に分与を拒んだりするケースは残念ながら少なくありません。
しかし、そこで諦める必要はなく、法的な手段を用いて対処することが可能です。
「財産を隠している気がするけど、証拠がない…」
「話し合いに全く応じてもらえず、途方に暮れている」
このような状況で、一人で問題を解決しようとしても、感情的な対立が深まるだけで、状況はさらに悪化してしまいかねません。
ここでは、相手が財産分与に非協力的な場合に有効な対処法として、「弁護士会照会」による調査や、法的な手続きについて、そして早期に専門家へ相談する重要性を解説します。
相手の証券口座を弁護士会照会で調査する
相手がどの証券会社に口座を持っているか見当がつかない場合でも、弁護士に依頼すれば「弁護士会照会制度(べんごしかいしょうかいせいど)」を利用して、口座の有無や取引履歴などを調査できる可能性があります。
これは、弁護士が依頼された事件の証拠を集めるために、所属する弁護士会を通じて企業や団体に情報を問い合わせることができる、法律で認められた強力な制度です。
個人からの問い合わせには応じない金融機関も、この弁護士会からの正式な照会には回答するケースが多くあります。
この制度を利用することで、相手が隠していた証券口座や、そこに含まれる株式の存在を明らかにできるかもしれません。
ただし、調査には一定の時間と費用がかかるため、利用については弁護士とよく相談することが大切です。
財産分与を拒否された場合の法的手続き

相手との話し合いによる解決が難しい場合、家庭裁判所に「財産分与請求調停」を申し立てることができます。
調停とは、裁判官と民間の有識者から選ばれた調停委員が間に入り、当事者双方の主張を公平な立場で聞きながら、合意による解決を目指す話し合いの場です。
基本的には相手と直接顔を合わせることなく手続きが進むため、感情的な対立を避け、冷静に話し合いを進めやすいというメリットがあります。
調停で合意に至った内容は「調停調書」という公的な書面にまとめられ、これは裁判の判決と同じ法的効力を持ちます。
もし、調停でも話がまとまらなければ、手続きは自動的に「審判」に移行します。
審判では、裁判官が双方から提出された資料や主張に基づき、最終的に財産分与の方法や金額を決定します。


早めに弁護士へ相談するのが最善の解決策
株式の財産分与で、少しでもトラブルになる可能性があると感じたら、できる限り早い段階で離婚問題に詳しい弁護士に相談することが、最善の解決策です。
財産分与には、株式の評価方法、税金の問題、法的な手続きなど、多くの専門的な知識が不可欠になります。
専門家の助けを借りずに進めた結果、本来もらえるはずだった金額よりも大幅に少ない額で合意してしまったり、後から高額な税金の支払いが発覚したりするケースは後を絶ちません。
また、感情的になりがちな相手との交渉を、冷静な第三者である弁護士に一任することで、あなたの精神的な負担は大きく軽減されるでしょう。
「まだ弁護士に頼むほどではない」と考えているうちに、不利な状況に追い込まれてしまうこともあります。
まずは自分の状況を客-官的に把握するためにも、初回相談などを利用して専門家の意見を聞いてみることを強くお勧めします。

離婚時の株式に関するよくある質問(FAQ)
ここまで、株式の財産分与における基本的なルールや手順について解説してきました。
しかし、実際の離婚の現場では、教科書通りにはいかない、より個別で複雑な問題に直面することが少なくありません。
特に、税金の問題や、結婚前からの資産の扱いは、多くの方が疑問に思い、また大きなトラブルの原因ともなり得ます。
ここでは、私たち専門家が日頃から特に多く受けるご質問の中から、3つの重要な点についてお答えしていきます。
財産分与で株式を受け取ると税金はかかる?
原則として、財産分与によって相手から株式を受け取った側には、贈与税や不動産取得税などの税金はかかりません。
これは、財産分与が「贈与」ではなく、「夫婦の共有財産を清算する手続き」と見なされるためです。
ただし、注意すべきは株式を「渡した側」です。
渡した側には、株式を譲渡した時点での時価で売却したものと見なされ、購入時からの値上がり益に対して「譲渡所得税」が課税される可能性があります。
また、受け取った側も、将来その株式を売却する際には、自分が取得した時点ではなく、元々購入された時の価格を基に利益が計算され、課税されることを覚えておく必要があります。
結婚前に取得した株の利益も分与対象?
結婚前から保有していた株式は、あなたの「特有財産」とされ、原則として財産分与の対象にはなりません。
これは、夫婦の協力とは無関係に形成された財産だからです。
しかし、その株式の価値が「結婚後に大きく増加した」場合は、注意が必要です。
もし、その価値の増加が、配偶者の協力や貢献(例えば、妻の支えがあったから夫が仕事に専念でき、その給料で追加投資ができたなど)によってもたらされたと判断された場合、その増加分の一部が「共有財産」と見なされる可能性があります。
ただ、これを法的に主張・立証するのは非常に専門的な判断を要します。
単なる市場の変動による値上がり益は、通常、分与の対象とはなりません。
離婚協議中に株価が大きく変動した場合は?
財産分与の基準時から、実際に離婚が成立するまでの間に株価が大きく変動した場合、これは非常に悩ましい問題となります。
法律で明確なルールが決まっているわけではなく、最終的には夫婦間の話し合いか、裁判所の判断に委ねられます。
例えば、基準日時点で100万円の価値があった株が、分与時に50万円に暴落してしまった場合、株をもらう側は大きな損を被ることになります。
このような不公平を避けるため、当事者間で以下のような合意を試みることが考えられます。
- 再度、直近の株価で評価額を計算し直す。
- 株式を売却して現金化し、その現金を分ける。
- 株式そのものを、持ち分に応じて現物で分ける。
もし話し合いで合意できない場合は、原則として当初定めた基準日の評価額が採用される傾向にあります。
株価の変動リスクは、財産分与において常に考慮すべき重要なポイントです。

まとめ:正しい知識が、あなたの未来の資産を守る
この記事では、「財産分与の対象になる株式の範囲」や「いつの株価で評価するのかという基準」、そして「具体的な分割方法」などについて解説してきました。
価値が変動し、名義だけでは判断できない株式の財産分与は、「相手に言いくるめられてしまうのでは」という不安がつきものです。
だからこそ、私たちは一貫して、①分与の「対象」を確定し、②株価を正しく「評価」し、③最適な「分割方法」を選ぶ、という3つの手順を踏むことが重要だとお伝えしてきました。
この冷静な手順こそが、感情的な対立を避け、お互いが納得できる結論への唯一の羅針盤となります。
まずはこの記事で解説した手順に沿って、ご自身の状況を整理することから始めてみてください。
対象となる株式は何か、基準日はいつになりそうか、どの分割方法が望ましいか。
これらを書き出すだけでも、漠然とした不安は具体的な課題へと変わるはずです。
「相手が株を隠しているかもしれない」「NISAや特有財産の扱いで揉めている」など、ご自身での判断や交渉が難しいと感じたら、決して一人で抱え込まないでください。
専門家である弁護士に相談することが、あなたの正当な権利を守るための、最も確実な一手となります。
複雑に見える株式の財産分与も、一つひとつ手順を踏んでいけば、必ず納得のいくゴールにたどり着けます。
正しい知識は、新しい生活へと踏み出すあなたの強い味方になるでしょう。
あなたの未来を決めるのは、過去のしがらみではなく、これからのあなた自身の選択です。
大切な資産と権利を守り抜くために、今日、ここから行動を起こしましょう。
あなたの新しいスタートを、私たちは心から応援しています。

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